外国語で感動すること。

モロッコのマラケシュから、ドイツのベルリンに引越しして来て2年半になります。
身も蓋もない話ですが、40歳過ぎてからの語学学習の道は果てしなく険しい。40代でアメリカからメキシコに転勤になり、スペイン語を身につけた叔父叔母夫婦がいるので、やればできるはずと思ってドイツ語の学習を始めましたが、いくつかの前提が違いました。
まず、彼らは私と違って英語がほぼ完璧でした。そして、後から習得したのは比較的簡単だと言われる「スペイン語」であり、難しい「ドイツ語」ではありませんでした・・・。

勤勉さ、頭の良さ、忙しさ、色々な要素を加味することをすっかり忘れてチャレンジし始めたドイツ語。現在B1クラスに在籍中ですが、全くついて行けていないのでもう一度同じクラスを取り直す予定です。

https://www.goethe.de/ins/jp/ja/sta/tok/prf/gzb1.html

ちなみに・・・上記によるとB1レベルを習得すると、

• 明瞭な標準ドイツ語が使われ、仕事、学校、余暇などの身近な事柄が扱われている場合に、主な情報を理解することができます
• ドイツ語圏を旅行する際に出会うほぼすべての状況に対応することができます
• 身近なテーマや興味のある領域について、簡単な表現でまとまった内容を伝えることができます
• 自分の経験や出来事を説明したり、夢や希望、目標について詳細に述べることができます。また、計画や見解に簡単な論拠や説明を加えることができます

だそうです。
ほ〜すごい!
「ドイツ語圏を旅行する際に出会うほぼすべての状況に対応」
無理。だいたいほぼ全ての状況ってどんな・・・。
が、5週間前に一緒に勉強を始めたはずの、クラスメートたちは、休み時間もペラペラとドイツ語で雑談しているではありませんか・・・。
郵便局に行き、ドイツ語で書留が出せた!
と喜んでいる私とは雲泥の差です。
雑談ほど難しいものはありません。

私はいつ話し始めるのでしょうか・・・?

ある日。
子供達が日本語補習校の合宿に出かけていたので、自転車に乗って隣町まで買い物に出かけました。ふと見上げると、A star is bornの大きな看板。
せっかく一人だし映画見ようかな。
大人一枚ください。
後ろの方の席で・・・・

OK。ドイツ語で話せました。
モタモタしていると、英語に切り替えられるので、さらっとドイツ語で会話を終えられると地味に嬉しいのです。

月に一回くらい子供達を連れて見に来ますが、私の中では完全に「ファミリーサービス」ディなので、子供達が見て楽しそうなものを選びます。
自分が見たいものを映画館に見にくるなんて、何年ぶりでしょう・・・

ベルリンの映画館でかかる映画はほとんどがドイツ語吹き替え版。
何だろう?こんな感じかな?と思っているうちに終わってしまうことがほとんどで、心から楽しめたことはないのですが、とにかく、自分のために映画を見ると言うことが嬉しくて映画館に入りました。

エンドロールを眺めながら、涙ぐんでいる自分に気がつきました。
映画館に観に来てよかった。
悲しいお話だったなあ。。。とぼーっとしながら気がつきました。
ドイツ語吹き替えだったのに感動した。

「モロッコアラビア語でママ友と楽しく3時間雑談できた」
「英語の小説に入り込めた」に、
「ドイツ語吹き替えの映画に感動した」が加わりました。
“言葉が全く分からなくても音楽と絵だけで結構理解できそうな映画だった”
ということは置いておいて、すごい私。全然上達しないと思っていたけれど、映画を見て泣くなんて!
と、しんみり一人感傷に浸っていましたが、ふと、ドイツ語で「私は感動した」が言えないことに気がつきました。

道のりは果てしなく遠いようです。

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