モロッコの伝統3 食事の作法

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モロッコでは一つのタジンやクスクスを囲んで食事をする事が一般的です。

一見自由に見えるモロッコ人ですが、実はかなりの縦社会。
例えば、同じテーブルを

  • 太郎さん(外国人観光客男性22歳)
  • 花子さん(外国人観光客女性21 歳)
  • 二郎さん(外国人観光客男性45歳)
  • モハメッドさん(モロッコ人観光ガイド男性50歳)
  • アジズさん(モロッコ人ドライバー男性25歳)

が囲んだ場合は、

二郎さん>太郎さん>花子さん>モハメッドさん>アジズさん
という序列になります。日本人の三人は、「お客さん」なので無条件に序列が上がります。

これが「お客さん」ではなく、親しい在住外国人だった場合は

モハメッドさん>二郎さん>アジズさん>太郎さんという年齢順になり、花子さんは男性とは同席しません。

 

  • 年齢が上>下
  • お客さん>主人
  • メッカ巡礼経験者>未経験者
  • 職場の序列上>下
  • 男性>女性
  • 既婚>未婚

などいろいろな要素でこの順位付けは決まりますが、初対面などでよくわからない場合は、上の人同士が譲り合ってテーブルで一番えらい人を決めます。

上の人は、上座に座ります。(サロンの奥の席)
序列が下の人は動きやすい席に座り、食卓を片付けたり次の料理を運んだりします。

一番上の人が食事のスピードをコントロールします。
モロッコ料理は、サラダなどの前菜→丸焼き→煮込み料理→デザートという順番で供されることが一般的ですが、

  • モハメッドさんがパンを千切り全員に分配する
  • モハメッドさんがパンを前菜に付けて食べる
  • 他の人々も順位が上の人から前菜に手を出す
  • モハメッドさんが前菜を食べ終わる
  • 全員終わる
  • モハメッドさんが鶏の丸焼きのソースをパンにつけて食べる
  • 全員ソースを食べる
  • モハメッドさんが鶏肉を食べる
  • 全員鶏肉を食べ始める
  • モハメッドさんが鶏肉にナイフを入れて全員に塊を分配し、詰め物を食べ始める
  • 全員詰め物を食べる。モハメッドさんが鶏肉を食べ終わる。
  • 全員食べ終わる。

という感じで食事が進みます。

もちろん、モハメッドさんは年長者として、周りの人々に気配りし、話題をリードし、良いペースで食事をしつつ、肉の美味しい部分を周りに勧めるなどしなくてはならないので結構忙しいです。

タジンの場合は、同じような感じで、タジンの煮汁→具の野菜→肉と進みます。いきなり肉を食べ始めるのはかなりのマナー違反。

また、大皿料理で食べて良いのは、目の前の部分のみ。タジンを6人で囲む場合は、目分量で1/6し、越境しないように気をつけます。

家族で食事を囲む場合や気軽な関係ではもう少しゆるいですが、全員ルールがわかっている上で緩くなります。

<「モロッコの伝統」シリーズでは、便宜的に「モロッコでは」と書いていますがもちろん私の知らないモロッコ社会もありますし、地方、年代によって異なります。内容についてはできるだけ客観的にご紹介しているつもりです。>

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